介護事業所の数が多い
宮崎県は介護事業所の数が全国1位
これから宮崎県で暮らすことを考えるなら、現地の食べ物事情や県民性、地域における暮らしやすさはもっとも気になる部分です。ここで新たに注目したいのが、宮崎県の介護事情です。宮崎県には数多くの介護事業所があり、その数は全国のランキングでもトップです。全国にある老人福祉施設や介護事業所の総数は約61,400軒で、65歳以上の人口1万人に対して約29軒の事業所がある計算になります。宮崎県については、65歳以上の人口1万人に対して約43軒もあり、同じく40軒以上の沖縄や青森をおさえての全国1位となっています。
介護の将来性
高齢化が進むことが確実となっている中、介護業界の必要性は今後ますます高まっていくでしょう。介護業界は全国的に深刻な人手不足の状態が長く続いており、介護サービスの利用者は増える一方です。介護職はきつい仕事という認識が広がっていることも、人手が思うように増えない理由の1つとなっています。しかし、介護職の待遇は数年前と比較して改善している傾向にあり、あらためて介護職に注目する人も増えてきています。1つの事業所内に年収440万円以上の社会福祉士が在籍しなければならないという決まりもあります。働き方改革が進むにつれ、介護現場における業務の細分化が進んでいます。
介護現場が働きやすくなると、女性の進出もさらに進んでいくことになります。介護職は日勤も夜勤も残業もありますが、事業所によってさまざまな働き方があります。日曜日や祝日は休めることから、育児と仕事を両立したい女性にも人気があります。介護職に必要とされるスキルが家庭内での家事のスキルに準ずるものであることから、主婦として生活していた人が即戦力となるのも介護業界の強みです。
そのような介護業界の強みやメリットに目をつけたのが、新しい事業への進出を検討している大手企業です。コンビニエンスストア大手のローソンは、超高齢化社会に向けて介護拠点併設型店舗の「ケアローソン」の運営を開始しました。買い物のついでに気軽に介護相談ができる場所があれば、高齢者が暮らしやすい地域づくりができます。高齢者向けに、生活用品や食事の宅配サービスを提供する事業も増えてきています。
介護業界は今後ニーズに応じて変化していきます。業務がきつくて人手がなかなか集まらないならば、業務のあり方を大胆に見直すこともあるでしょう。コツコツと現場で実務経験を積みながら介護に関する専門知識を学んで介護系の資格を取得すれば、今後はさらなるキャリアアップが見込めます。人手不足が続く現状だけでなく、将来性にも着目しながら介護業界におけるキャリアを考えてみることをおすすめします。